こんにちは( *´艸`)
当ブログにお越しいただきありがとうございます。
今回は、これからキャンプで焚火をやってみようという方にむけた、焚火のやり方に関する記事です。
キャンプに行ったらぜひ焚火をやりたいと思っている方も多いはず。
焚火は、調理用として使用したり、またはきれいな炎を眺めて癒されたり、子供と一緒に火をつけたり、薪を割ったりと、我が家のキャンプでも大変重要なイベントとなっています。
そんな焚火ですが、実は道具さえあれば簡単にできちゃうというものではなく、全くの予備知識なしで始めると、思わぬ事故につながったり、焚き火がうまくいかなかったりと、いろいろ失敗する場面がでてきます。
こちらの記事では、これから焚火をはじめるという方でも、大きな失敗なく安全に焚火ができるよう、焚火の基本や流れ、各段階ごとの注意点、さらに子供と一緒に楽しむポイントなどについて、書籍や我が家の体験をもとにご紹介します。
ご覧いただければ、焚火の事前予習にもなりますでしょうし、何度かやってみたけどうまくいかなかった方の問題解消にも役立ち、現場での失敗を防いでくれると思います。
よろしければ最後までご覧ください。
こちらの記事が皆様のお役にたちましたら幸いです。
焚火のやり方と子供と楽しむポイントをご紹介~用意から後始末まで~
焚き火について、【火を育てる】なんて言葉を、耳にしたことがある方も多いかもしれません。
その言葉で表される通り、焚き火の燃焼が上手くいくには、色々と手がかかります。
まずは焚火の基本から確認していきましょう。
焚火の基本
焚火の基本となるのは、薪が燃える仕組みや経過、燃焼に必要なものの理解だと思います。
薪が燃えるとは?
【燃える】という事を科学的に言い直すと【光と熱をともなう酸化反応】となります。
焚火の様に、樹木を燃料として燃焼させ場合、樹木を構成するセルロースなどの炭化水素化合物が、熱により分解されることで、可燃性のガスが発生します。
その可燃性ガスが酸素と結合することで、光と熱をともなう燃焼となります。
燃焼が生じると、その燃焼により生じた熱が燃料である樹木を熱し、さらに可燃性ガスの放出を促し、燃焼の連鎖が生じていきます。
続いて燃焼の経過をみていきましょう。
樹木の燃焼の経過
薪(樹木)が燃焼するプロセスは以下の通りです。
- まず薪が熱される。
- 熱が100度に到達。薪内部の水分の蒸発が始まり、白い煙が出る。
- 200度。薪を構成するセルロースの分解が始まり、可燃性ガスが出始め、燃焼が始まる。
- 260度~可燃性ガスに引火がひろがり、燃焼が進む。
- 290~500度、可燃性ガスの発生と燃焼が盛んになり、薪が炭化していく。
- 500~700度、炭化した薪本体が燃える。
- 700度~熾火になる。
- 燃え尽きて灰になる。
この様なプロセスで、燃料である薪が、燃焼し、灰になっていきます。
このような燃焼するのに必要な要素があります。
燃料(薪)+熱+酸素が燃焼のための3要素
薪を燃焼させるのに理解すべき大切な、燃焼の3要素は、【燃料】、【熱】、【酸素】これらがバランス良く組み合わさることです。
この燃焼の3要素を、ファイアートライアングルともいうようで、どれも燃焼には欠かせません。
逆に言えば、【消火】を考える場合は、これらの3要素のうちどれか一つを抑えれば、消火が可能という事です。
というわけで、焚火の基本を確認していきましたが、続いては実際の焚火の流れをみつつ、具体的な注意点や子供と楽しむポイントなどをご紹介します。
焚火の流れと、各段階での注意点。子供と楽しむポイント
実際の流れを見ながら、各ポイントを確認していきます。
なお、焚火に必要な道具類は薪以外そろっている状態で話を進めていきます。
焚火に必要な道具類については、過去記事のリンクを最後にはっておきますので、よければご覧ください。
薪の用意
まずは燃料となる薪を用意します。
薪の入手先
薪の入手先は様々ありますが、手軽なのはキャンプ場、ホームセンター、アウトドアショップなどでしょう。(※地域によってはどこにでもあるわけではないので、扱っているか確認は必要です。)
使いやすい太さに割ってあり、適度な量でわけて販売されていますし、お値段も安価で便利です。
量は焚火のやる時間や焚火台の大きさにもよりますが、夕方から就寝までやるとして、2束程度です。
我が家の場合は、がっつり長時間はやらないので、2束あると余ります。
薪は適度に乾燥されているかがとても大切で、薪の乾燥には長い時間がかかります。
乾燥が不十分な薪を使うと、それだけ不完全燃焼しやすく、煙が多くなります。
キャンプ場で販売されている薪は不完全な乾燥なものも多く、煙が多い印象です。
薪屋さんの薪は、さすがに良く燃えるし、何より煙が少ないです。
良く燃える薪薪の種類
樹種は様々ですが、大きく分けると針葉樹と広葉樹と二種類に分ける事ができます。
針葉樹とは、杉の木や松の木の様に針のような細くとがった葉をもつ木で、焚火で使用する場合、割ったり加工がしやすい、火がつきやすいが火持ちは悪いといった特徴があります。
一方広葉樹とは、葉が広くひらたい、ケヤキやブナ、ナラなどの木でえ、硬く加工がしにく、火がつきにくいが火持ちは良いという特徴があります。
それぞれ一長一短で、どちらでなければ焚火ができないというものではないのですが、焚き付けには火が付きやすい針葉樹が向いていますし、調理や焚火を楽しむには火持ちの良い広葉樹がむいています。
キャンプ場によって扱っているものも違うため、最初は購入先で出会う樹種で楽しむのも良いと思います。
続いて、キャンプ場に到着したあとの流れをみていきます。
焚き火が安全に行えるか判断
キャンプ場で焚火を始める際に、まず確認しなければならないのは、安全に可能な状況かどうかの判断です。
具体的には、キャンプ場のルールを遵守することはもちろんですが、周辺に燃えやすい物がないか、火の粉が飛び散るような強風ではないかなどを確認します。
キャンプ場では強風時は焚き火禁止と案内されているところもあります。
風速に明確な基準があるわけではありませんし、焚火台の形状や、風防など有無により火の粉の飛びちる様子も違ってきますが、心配な時は無理はしない事が賢明です。
我が家のまったくの主観ですが、平均風速が5m/sあたりを超えてくると、火の粉が飛び散る不安が強くなってきます。
焚火をする場所をセッティング
安全な環境が確保できたなら、焚火シートを敷いて焚火台をセッティングします。
焚火台や焚火シートの利用は、キャンプ場のルールにもよりますが、ほとんどのキャンプ場が直火を禁止している事や、敷くことで地面の保護にもなりますし、後片付けも楽という理由で、我が家はいつも利用しています。
【Coleman】ファイアーディスク焚火台のセッティングと一緒に、緊急消火用の水を入れたバケツも用意しておくと安心です。
Naturehike 布バケツ 屋外用パックシンク 折りたたみ式四角バケツそのほかにも、セッティングの際はいくつか注意点があります。
燃えやすい物やダメージを受けるものは遠くかつ風上
安全面の配慮から、燃えやすい物や火の粉によりダメージをうけるようなものが、近くにないか風下にない様注意します。
風向きは変化もありますし、キャンプサイトの形状によっても配置には限界がありますが、おおまかに吹いてくる風下に焚き火台が来るようにセッティングします。
焚き火台の周囲には、燃料の薪や、焚火に使用する道具類、緊急消火用の水を入れたバケツなどを用意します。
着衣や道具の素材にも要注意
自分や家族の着衣や道具の素材にも要注意です。
身近な繊維素材でもある、綿やレーヨンはとても燃えやすい繊維ですし、ポリエステルやナイロンも燃えやすい素材です。
火の粉で穴が開いたり、燃え広がったり、火傷につながる恐れもあるため、不用意に近づきすぎないよう注意しましょう。
難燃素材のものを着用したり使用するのも、安心につながります。
Oregonian Camper(オレゴニアンキャンパー) ファイアープルーフ キャンプマンコート焚火台のセッティングが済みましたら、いよいよ火をつける用意にすすみます。
着火の用意
着火の用意です。
ファイアートライアングルでご紹介したとおり、薪の燃焼のためには、燃料となる薪の温度を上げていかなければいけません。
ホームセンターやキャンプ場で購入した太い薪を、ライターでいくら熱しても、なかなか燃焼につなげる事は難しく、安定した燃焼につなげていくには、適切な着火の用意が必要です。
具体的には、【火口】、【焚き付け】、【薪】の3つの用意が必要です。
火口(ひぐち・ほくち)と焚き付け
火口は、ライターやマッチなどでも、すぐに着火する燃えやすいものの事です。
新聞紙や麻縄をほぐしたもの、杉の葉や松ぼっくりなどが良く燃えます。
火口にともった火はすぐに消えてしまうため、薪の温度を上げるには不十分で、火口からの火を、薪へとつないでいく架け橋になるのが焚き付けです。
割りばしとか、割りばしの太さの薪とか枝などを利用します。
市販の着火剤も有用です。
ファイアーライター続いて薪の用意です。
薪の用意
主燃料の薪を割っておきます。
ホームセンターやキャンプ場で購入する薪は、使いやすい様、それなりの太さに割ってありますが、そのまま使うには太すぎます。
薪の細さと燃焼しやすさは比例するので、複数の太さの薪を作っておくと、火を調整するのに役立ちます。
薪割りは、ナイフや鉈、手斧や、薪割りきとハンマーなどを利用して割ります。
モーラナイフ鉈やナイフを利用する場合、薪の上に刃を当て、上から他の薪でたたくなどの方法で、容易に薪を割ることができます。
写真は素手ですが、薪の棘が刺さったり、誤って手を切る恐れもあるため、革手袋などを利用するのが望ましいです。
薪を割る道具には、少々かさばりますが、薪割り機というものももあります。
上からハンマーでたたくだけなので、容易で安全性が高いため、子供ともい一緒に楽しめます。
この段階は子供と一緒に楽しめるポイントでもあります。
火口や焚き付けとなる、杉の葉や松ぼっくり、小枝集めは子供たちにお願いすると、喜んで集めてきてくれるので、一緒に集めて回るのもキャンプの楽しいイベントです。
薪割りも、ケガ予防の配慮や親の手伝いが必要ですが、子供たちにも楽しいポイントだと思います。
火口や焚き付けが用意できましたら、着火に向けてもうひとつ用意が必要です。
焚火台に薪と着火剤をセット
薪が良く燃焼するよう、焚火台に用意した火口や焚き付け、薪をセッティングしていきます。
薪が良く燃えるような組み型があり、種類が色々とあります。
【差し掛け型】、【ティピー型】、【平行型】、【井桁型】など、それぞれ火の付きやすさや、燃えやすさ、燃え上がる炎の大きさなどに違いがあります。
使用する焚火台の形により、組める形も変わりますが、いずれにせよ、燃焼する薪に空気が良く届くように配慮するが大切なポイントです。
一例として、最も火をつけるのが簡単な【差し掛け型】を見ていきましょう。
太い薪の横に、着火剤や火口を用意し、その上を覆うように焚き付けや、もう少し太い薪をおいていけば完成です。
焚火台の上で組むと、この様な形になります。
薪が組みあがったら、いよいよ着火です。
着火
着火剤や火口に着火していきます。
着火はライターや、マッチ、着火剤とマッチが一体型になったものなど、容易なものもありますが、方法は多様です。
もちろんライターでつけてしまえば簡単な着火ですが、ここも子供と一緒に楽しめるポイントです。
電池とアルミホイル利用した着火方法や、ファイヤスターターを利用した方法、ペットボトルなどをレンズかわりに、太陽光の集光により発火させるなど、科学実験のように取り組んでみるのも楽しみ方のひとつです。
無事火が付きましたら、用意した細い薪からくべていきます。
焚火を楽しむ
火が安定してきたら、燃焼する焚火を鑑賞しながら楽しみます。
ゆったりと鑑賞していたところですが、安定して燃焼する焚火を楽しむために、気を付けなければいけない点があります。
薪を足すときは、ファイアートライアングルを意識
前述のとおり、燃焼の安定には、【燃料(薪)】、【酸素】、【熱】の3要素が大切です。
このバランスが崩れると、不完全燃焼が生じ、もくもくと目に染みる煙が上がったり、嫌なにおいが出現したり、焚火が消えたりしてしまいます。
快適に焚火を楽しむには、このファイアートライアングルを崩さないよう配慮しながら、薪を足す事が大切で、具体的には次の事に注意します。
燃えにくい薪は焚火の熱を下げるため注意
空気の通り道をふさがないよう注意
燃えにくい薪とは、燃焼状況に不釣り合いな太さの薪だったり、乾燥していない薪の事です。
ホームセンターで購入する薪は、良く燃焼するように、適度に乾燥させてありますが、キャンプ場におちている枝などは、そのように十分に乾燥されていない場合が多いため、水分含有量が多く燃えにくいです。
燃えにくい薪を足すと、燃焼効率が下がり、もくもくと煙をだてしまいます。
焚火の燃焼が安定したら、焚火を眺めるのもよし、おやつを食べるのもよしです。
我が家の場合、マシュマロやウィンナー、ポップコーンが好評です。
スライドフォークなどの串を持たせて、自分で焼かせるのも楽しめるポイントです。
燃焼を楽しんだあとは、後片付けです。
消火と後片付け
焚火が順調に進むと、炭化した薪が燃焼していき、熾火(おきび)を経て、燃え尽きていきます。
薪が燃え尽きたら、焚火台に残った炭化した薪や灰を片付けて、焚火は終了です。
後片付けの注意点は、終了の仕方にあります。
【燃え尽きてから終了】が理想ですが、我が家はなかなかそのようにいかないことも多いです。
燃え尽きるタイミングを計画的に見越すのも難しいのですが、子連れファミリーキャンプですと、なんやかんやと子供の世話があるため、燃え尽きるまで焚火の前でのんびりというわけにはいかない事が多く速やかな消火が必要になる場面があります。
水をかけた消火は緊急時以外はNG
注意したいのは速やかに消火したいからと、上から水をかける事はNGです。
大きな音とともに、大量の水蒸気がもくもくとあがりますし、灰も飛び散り、周囲に迷惑となってしまいます。
速やかに消火が必要な場合は、まだ燃えている薪を水バケツの方に入れるか、あるいは、火消壺が活躍します。
【グリーンライフ(GREEN LIFE)】 火おこし兼用火消しつぼ燃焼途中の薪や炭でも、火消壺に入れれば、酸素をシャットアウトしてくれるので、速やかに鎮火が進み、消火が速やかに済みます。
水バケツにいれた場合は、濡れた薪や灰の後片付けが面倒ですが、火消壺なら、消化後そのままキャンプ場指定の灰捨て場に捨てることができて、便利です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
焚火の流れや、各段階ごとの注意点、子供と楽しめるポイントなどをご紹介していきました。
今回ご紹介した内容は、我が家の体験や書籍の情報をもとにまとめています。
参考にした書籍はこちらで、焚火のことが詳しく知れて、とても勉強になります。
焚火のすべて焚火の火を育てるには、いろいろと手がかかりますね。
面倒な面もあるかもしれませんが、手がかかるからこそ、うまくいった際の楽しさもあり、そんなところが焚火の魅力のひとつだと思います。
焚火の必要な道具類については過去記事でまとめていますので、よければこちらもご覧ください。
我が家ももっともっと経験を重ね、良い火を育てられるようになりたいです。
以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事が皆様のお役にたちましたら幸いです。
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